

94年の作品です。RCA Recordsへ移籍してからの第一弾となります。基本的にはスタイルは変わっていませんが、シンセの音色に変化があります。レゾナンスを深くかけたシンセ音は90年代の音で、明らかに80年代のそれとは違っています。ただし使い方は変わりがなく、バンドの演奏にシーケンス的に絡めるやり方になっています。全盛期は過ぎた感がありますが、アメリカでの人気は衰える事はありません。
1. Pincushion
2. Breakaway
3. World of Swirl
4. Fuzzbox Voodoo
5. Girl In A T-Shirt
6. Antenna Head
7. PCH
8. Cherry Red
9. Cover Your Rig
10. Lizard Life
11. Deal Goin' Down
12. Everything
試行錯誤していた頃とは違って、売れてからはワンパターンになってしまっているように感じますが、もはやこれがZZTop節になっていますので、とやかくは申しません。やっている事はまったく同じなのに90年代らしいサウンド処理になっているので、時代遅れには感じませんが、もう少し変化があった方が聴き易いと思います。周りのスタッフもデビュー当時から変わっていませんが、ここまでの遍歴を支えてきた事は大いなる功績と言えるでしょう。
当時のオルタナもテクノも少しだけかじりながらワンパターン王道をまっしぐらです。音処理は時を経るほどに良くなっていますし、質は向上しています。ただ、こればっかり聴いていると流石に飽きてきます。どこを切っても金太郎飴のように長い髭のオヤジが顔を出してきます。ギターはファズを多用しているようですが、段々ジェフベックみたいな音を出すようになっています。この辺はもっと追求して欲しいところです。
Pincushion