プログレッシヴな音楽性を追究していたジョージャクソンが、急に名作Night and Dayの続編のようなアルバムを出しました。以前からのファンには懐かしさを覚えるかもしれませんが、以前のものはエレクトリックポップに乗せたフュージュン系のサウンドだったのに対して、今回は時代性もあり、エレクトリックテクノ風の打ち込み系リズムに乗せてニューヨークの24時間を描いております。
1. Prelude 2. Hell of a Town 3. Stranger Than You 4. Why 5. Glamour and Pain 6. Dear Mom 7. Love Got Lost 8. Just Because 9. Happyland 10. Stay
売り上げが伸び悩んでいた為の苦肉の作と捉えられてもいたしかたありませんが、新しさもあり、オーケストレーションも導入され、新しいNight and Dayが創られています。ヒット性ではかないませんが、こちらでも素晴らしい曲が創られています。女性ボーカルも多用されており、Whyでの中近東風メロディーをスーサンデイヒムが見事に歌っております。Love Got Lostではミックジャガーの恋人だったマリアンヌフェイスフルの枯れた歌声を聴けます。ジョーは相変わらずグレッグレイクのように歌っています。
全体的にはステッピングアウトを意識したような、リズムボックス的なサウンドが目立ちます。昔のヒット曲にあやかろうとしているように感じますが、自分で自分をパロディー化しているようにも感じます。Night and Dayとどうしても比べてしまうので、別のタイトルをつけた方が良かったかもしれませんが、このタイトルの方が分かり易くはあります。オーケストレーションが加わり、豪華なアレンジになっています。ミキシングのセンスも相変わらずいいです。Night and Dayとは別に考えても素晴らしいアルバムです。