

74年の作品です。70年代らしいサウンドになっています。そしてパワーポップ度も増しています。ハードな曲をハードなまま演奏するのではなく、ハードな曲の中でも彼ら流のポップ感覚で曲作りされていて、ブギー感覚も徹底されて、益々グラムロックみたいですが、彼らはちょうどハードロックの黎明期からハードロック第二世代への橋渡し的な存在でありました。シンリジーみたいなものです。
1. Backwater
2. Just Take Me
3. Break The Rules
4. Drifting Away
5. Don't Think It Matters
6. Fine Fine Fine
7. Lonely Man
8. Slow Train
9. Lonely Night
ハードロック第二世代はグラムロックの影響を強く受けていて、大げさなアレンジからコンパクトにまとめあげたハードロックが特長です。そういう意味ではこのバンドはその中間に位置すると思います。そしてブギーを除けば、後のパワーポップの原型となるようなスタイルを確立しています。ハードさとポップを同時に発揮しているので、アルバムとしてのトータルバランスが良くなっています。
無理してハードな演奏をする事無く、彼らに出来る範囲でのスタイルを確立しているので、聴いていても違和感が無くなっています。これはイギリスで人気が出てくるのも理解出来ます。日本ではこの手のサウンドはB級扱いだったので、地味な人気しかありませんでしたが、イギリスではライブを重ね、テレビ出演も多く、国民的なバンドとして親しまれています。やっと人気と実力が比例するような作品になっています。
Backwater