

70年の作品です。ギターのTom Evansが脱退して新しくJoey Mollandが加入。ビートルズの解散という歴史的な大事件と時を同じくして、ビートルズから自立してやっていけると宣言するような内容になっています。プロデューサーもGeoff Emerickを起用。全曲オリジナル作品になっています。サザンロックブームでもあり、ブギスタイルの曲にはサザンロックの影響が伺えます。
1. I Can't Take It
2. I Don't Mind
3. Love Me Do
4. Midnight Caller
5. No Matter What
6. Without You
7. Blodwyn
8. Better Days
9. It Had To Be
10. Watford John
11. Believe Me
12. We're For The Dark
13. Get Down
14. Friends Are Hard To Find
15. Mean Mean Jemima
16. Loving You
17. I'll Be The One
ヒット曲も沢山生まれ、No Matter WhatやBetter Daysなど聴き覚えのある曲が沢山あると思います。特に多くのミュージシャンにカバーされているWithout Youはこのバンドが原曲であります。この名曲が当時はシングルのB面になっているというのも凄いです。これだけのヒット曲を自分達で創り上げた事は、彼らにとってかなりの自信になった事でしょう。ここから彼らの独自のキャリアが始まるのです。
アイドル的なポップグループではありますが、実力もついてきて今で言うパワーポップ的な曲を創るようになっています。70年代初期は脱ビートルズが暗黙の了解でありましたが、その影でビートルズに影響を受けた、所謂ひねくれポップというものも存在していて、そのカテゴリーで語っても良いと思います。結構ストレートにポップではありますが、まだパワーポップという言葉が無い時代ですから、ハードロックの時代にはまだポップな曲やってるくらいの感じでした。脱ビートルズ、自立出来ているくらい立派な作品であり、歴史的な名盤であります。
I Can't Take It