81年のアルバムです。なんとかメンバーをまとめて、この時のメンバーはギターのJoey Molland、ベースのTom Evans、キーボードは元イエスのTony Kaye、ギターのGlenn Sherba、ドラムのRichard Bryansとなっています。ニューウェイヴの時代となっているので、彼らはパワーポップな部分を強調していますが、オールドウェイヴの人がニューウェイヴを勘違いしているパターンで、ロックンロールのノリとニューウェイヴは違う事が分かっていないパターンになっています。
1. I Got You
2. Come On
3. Hold On
4. Because I Love You
5. Rock N' Roll Contract
6. Passin Time
7. Three Time Loser
8. Too Hung Up On You
9. Crocadillo
10. No More
パワーポップというスタイルであれば正解な作品です。曲はよく出来ています。しかし、ニューウェイヴには対応しきれていませんから、まったく注目されませんでしたし、売れませんでした。それも仕方ない事だと思います。彼らにはこのスタイルしか出来ないのです。今聴くとこれで良かったと思います。下手にニューウェイヴやパンクになりきっていたらバッドフィンガーでは無くなっていますから、彼らは彼らのスタイルを守ったのです。
しかし、ここまでが限界で、Tom EvansとJoey Mollandが分かれて、それぞれのバッドフィンガーを結成して二つのバッドフィンガーが同時に存在する事になります。そして裁判にまで発展し、Tom Evansは自殺し、バッドフィンガーは再び解散状態となります。正に呪われたバンドだった印象になってしまいます。しかし、残された
音楽のなんと清々しいことか。苦悩がつきまとうのは世の常ですが、素晴らしい
音楽が残された事は
音楽家にとっては本望であると私は思ってしまいます。
I Got You