

71年のアルバムです。ポールによるサウンドメイキングが気に入らなかった為、ポールとは距離を置いて、本来彼女がやりたかった
音楽を創りだした名作です。プロデュースはT-REXやデヴィッドボウイで有名になるTony Viscontiです。彼は後にメリーホプキンと結婚します。プロデューサーとミュージシャンの結婚って結構あります。それだけ密接に関わり合うのでしょう。
1. International
2. There's Got To Be More
3. Silver Birch
4. How Come The Sun
5. Earth Song
6. Martha
7. Streets Of London
8. The Wind
9. Water, Paper & Clay
10. Ocean Song
ポールのポップ感覚とは違う、全編トラッド
フォークになっています。ですからヒットしたファーストとは違う印象ではありますが、メリーホプキンの歌としては違うイメージは持ちません。それだけ存在感を持ったシンガーなのです。トラッド
フォークとなると地味に感じるかもしれませんが、当時は
フォークロックブームのイギリス版で、イギリスではトラッド
フォークブームがおきており、このアルバムも大ヒットしました。自然の中の四種のエレメントをテーマにしかコンセプトアルバムでもあります。
フォークソング、日本語では民謡と訳されます。そうです。イギリスの民謡なのです。特に彼女の場合はウェールズ地方の民謡をベースにしています。曲としてはシンプルなものですが、Tony Viscontiのストリングスアレンジが雄大な世界を構築しています。ビートルズっぽいストリングスを使う人ですが、ジョージマーティンとは違うボイシングになっています。これで完全にポールとは決別した形になります。当時のポールはビートルズの解散を宣言したイメージで誰からも嫌われていたようなかわいそうな状況でもありました。しかし、その決別によって彼女は自分の世界観で
音楽活動が出来るようになります。これも歴史的な名盤であります。
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