88年の作品で、モスクワでのライブ音源になります。まだ共産国だったソビエト時代にモスクワで演奏しているんですね。Chamber Orchestra Of Moscow PhilharmonieというオーケストラとGovernment Chorus Of Ministry Of Culture Of USSRという合唱隊との競演になっています。まるでジンギスカンのようにユーラシア大陸を制覇しているみたいです。
1. Prarambh
2. Shanti Mantra
3. Three Ragas in "D" Minor
4. Tarana
5. Sandhya Raga
6. Bahu-Rang
7. Shanti Mantra (Reprise)
曲調は舞踏
音楽が選ばれており、女性コーラスが入る事でポップで楽しい
音楽になっています。インド
音楽は中世時代のヨーロッパと同じように宗教
音楽と宮廷での舞踏会用の
音楽があります。貴族の為の
音楽として成立している部分があるのです。勿論民衆の中で育まれた音楽もありますが、理論としては貴族音楽として発展してきました。特に権力と欲望が渦巻くマハラジャでは官能的な音楽もあったようで、ここで演奏されている音楽はこれまでになかったくらいに官能的な音楽になっています。
まるでアラビアの千夜一夜物語のように官能的で妖艶な音楽であり、きらびやかな宮廷の装飾に舞う美女達の映像が浮かびます。シャンカールの作品では珍しいくらい淫美な感じがします。特にバイオリンによるインド音階は悩ましいです。しかし、それにより聴く方も敷居が低くなると思います。ロックにしろポップスにしろ色気は重要な要素であり、一番人間の感性に響く音楽だと思います。オーケストラとの競演も見事にハマっています。名盤です。
Prarambh