2012年の作品です。2010年に行われたLondon Philharmonic OrchestraとDavid Murphyとのコラボレート作品になっています。これまでもオーケストラとインド
音楽の融合の試みは成されてきましたが、シャンカールの人生の総集大成として、彼がこれまで練り上げてきた構想を現実のものとした演奏を収録しています。形式としては交響曲でありますが、それぞれにインド
音楽の形式も含まれています。
1. Symphony: I. Allegro - Kafi Zila
2. Symphony: II. Lento - Ahir Bhairav
3. Symphony: III. Scherzo - DoGa Kalyan
4. Symphony: IV. Finale - Banjara
ここでは愛娘のアヌシュカ・シャンカールがシタールを演奏しています。ノラジョーンズとは異母姉妹となります。クラシック
音楽にもエキゾチックな
音楽は存在します。それに近い形でインド旋律が使われています。オーケストラの演奏はかなり雄大なものであり、響きを大事にするインド
音楽の空間を埋めるものでありますが、その分、インド
音楽の響きは埋もれています。
シャンカールが人生をかけて書き上げた作品だけあって、かなり迫力がある素晴らしい音楽になっています。これまでのオーケストラ作品の中でも最高傑作だと思います。イギリスに侵略されていたインドは、どこかで西洋に負けないものと言うコンプレックスがあったと思いますが、シャンカールはその先に友好的な光を見いだして演奏してきたのだと思います。素晴らしい名盤です。
Symphony: III. Scherzo - DoGa Kalyan
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