2012年、カリフォルニア州サンディエゴでシャンカールは亡くなりました。彼の死後リリースされた作品で、2011年の弟子達とのコンサートを収録したものです。メンバーはシタールのRavi Shankar、タブラのTanmoy Bose、タンピューラのKenji Ota、ベースタンピューラのBarry Phillipsの四人です。
1. Raga Malgunji
2. Raga Khamaj
3. Raga Kedara
4. Raga Satyajit
生前の最後のセッションだと思われる演奏で、直弟子達と居間でくつろぎながら演奏しているような
音楽を楽しんでいる感じが伝わってきます。初期の頃の孤高な切ない演奏に比べると、かなり優しさに満ちた愛情に満ちた演奏になっていると思います。これが達人が辿り着いた境地なのでありましょう。どの楽器も説得力に満ちあふれた演奏になっています。
ロックやジャズに影響を与えてきたシャンカールでありますが、ロックもジャズも失速している現在の
音楽シーンの中で、これだけ輝きに溢れた
音楽を奏でられると言うのは凄い事です。旋律的にも響き的にもポップな感じがしますし、インドの厳格な様式から解き放たれたような自由と喜びを満喫しているようにも感じます。最後の最後まで自分の
音楽を追求してきた証がここにあります。名盤です。
Raga Khamaj