2013年にリリースされた作品で、Living Room Sessionsの続編になります。パート1と同じセッションの残りの曲になります。これからも発掘作品がリリースされるかもしれませんが、これがシャンカールの一番最後と思われる演奏になっています。これまでも演奏してきた曲をやっていますが、この穏やかさは何なんでしょう。
1. Raga Mishra Kafi
2. Raga Sindhi Bhairavi
3. Raga Bhairavi
人間が丸くなったと言う次元のものではありません。彼の生き様辿り着いた境地がこの演奏となっているのです。インド
音楽は演奏者の感情のままに即興で演奏して良い部分がありますが、それだけの精神性の成長がなければヘタな演奏は出来ないと言うような厳しさも感じさせる決まり事だと思います。そしてついにシャンカールはその精神性をより人間に近い神の領域にまで上り詰めていく事に成功したと確信させる演奏になっていると思います。
人に委ねられる演奏の発露。インド
音楽とはそれほど技術だけでは成し得ない部分までも前提に決まり事がなされているのです。勿論表現者としての演奏技術もなければ、これだけの表現は出来ない訳であり、身体も精神も鍛え上げなければならないものなのだと、改めて思わされました。それほど技術も精神も申し分無いほど充実した演奏を死の直前に演奏していたという奇跡的な作品であります。
音楽史上永遠に讃えていかなければならない名盤だと思います。
Raga Bhairavi
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