

86年の作品です。プロデュースをニューヨークの奇才Bill Laswellに任せています。ですからエフェクト音など、今までに無かった音が入っていますが、単約的なフレージングになった事で、このバンドの独自性がより強調されていると思います。そしてBrian Robertsonに代わって二人のギタリストが加入しました。Phil "Wizzö" CampbellとWürzelです。そしてドラムもPhil "Philthy Animal" Taylorから元SAXONのPete Gillに代わり四人組となりました。
1. Deaf Forever
2. Nothing up My Sleeve
3. Ain't My Crime
4. Claw
5. Mean Machine
6. Built for Speed
7. Ridin' with the Driver
8. Doctor Rock
9. Orgasmatron
10. On the Road
11. Steal Your Face
12. Claw
この時点でオリジナルメンバーはLemmyただ一人となりましたが、Lemmyこそがモータヘッドなので、彼さえいればバンドは成り立つのでありました。二人のギタリストはヘヴィメタ系みたいですが、バンドに加入出来た事が嬉しいみたいで、かなり頑張っています。Bill Laswellがオーバープロデュースした作品と言われていますが、バンドの素材を活かしたミキシングになっています。デジタル臭さは感じません。
Bill Laswellは異色の組み合わせですが、新生モーターヘッドを始めるにあたっていい効果をもたらしていると思います。そして淡々とした曲調はLemmyの歌い方に合っているのか、歌が下手な事が気にならなくなりました。次の時代にくるグランジ辺りの原型とも言えるでしょうか。モータヘッドはどこにも属さないようでいて、その影響力は後の時代に引き継がれている事が多く、後継者が別の形で報いてくれています。
Deaf Forever