

79年のアルバムです。この前にベストアルバムを出していて、そこからシングルカットされたSeptemberが大ヒットしました。その流れでリリースされた今作は彼らのポップな洗練された部分が強調されていて、売れ線狙いなのが明確なので印象は良くありません。無駄が無いので、これまでの作品のような面白さが半減しているのも事実で、シングルヒットしそうな曲ばかりになっていますので、神秘的なお遊びも無しになっています。
1. In The Stone
2. Can't Let Go
3. After The Love Has Gone
4. Let Your Feelings Show
5. Boogie Wonderland
6. Star
7. Wait
8. Rock That!
9. You And I
10. Diana
11. Dirty (Interlude)
12. Dirty (Junior's Juke)
David Fosterが作曲陣に加わっています。彼はこの後このスタイルを同じようなブラスロックバンド、シカゴに持ち込んで成功します。The Emotionsと競演したBoogie WonderlandやStarなどのシングルヒットを生み出し、ディスコブームに乗っかっています。バラードのAfter the Love Has Goneもヒットしています。In the StoneやCan't Let Goもシングルカットされて、全盛期だからこそのシングルの連発で売れまくっています。ただし、シングル向きの曲ばかりなので、アルバムとしての面白みが足りません。
ステージでのエンターテイメントもこのバンドが元祖のようなもので、80年代のマイケルジャクソンやマドンナ達のステージングもこのバンドのステージの影響を受けています。日本では米米クラブもそうでね。ファンキーでコミックバンド的な部分とバラードでのシリアスな部分の使い分けも、このバンドのノリです。演劇的なステージングもこのバンドが元祖です。本当はパーラメントが元祖であり、同じカサブランカレーベルのキッスのステージの方が元祖ではありますが、このバンドのステージ構成はそれらを基にしてより完成されたステージになっています。
In The Stone