

90年のアルバムです。売り上げはおもいっきり落ち込んでいますが、創作意欲は衰えていません。当時の流行りだった
ファンクにヒップホップ的手法を組み合わせ、そこに
ソウルやゴスペル的メロディー・ハーモニーのセンスを加味するNew jack swingの手法を取り入れ、EW&Fならではの風味を付け加えた意欲作です。ですから
ファンク色が強く出ていますが、こういう
音楽ならEW&Fじゃなくてもいい訳ですから、注目度も一気に下がっていました。
1. Interlude: Soweto
2. Takin' Chances
3. Heritage
4. Good Time
5. Interlude: Body Wrap
6. Anything You Want
7. Interlude: Bird
8. Wanna Be The Man
9. Interlude: Close To Home
10. Daydreamin'
11. King Of Groove
12. I'm In Love
13. For The Love Of You
14. Motor
15. Interlude: Faith
16. Welcome
17. Soweto (Reprise)
今作はゲストが多く、子供のラップグループThe Boys、Sly Stone、MC Hammerなど、ほぼ打ち込みでありますが、かなり大人数のミュージシャンが演奏面でサポートしています。コンピューターミュージックといっても、この時代ではまだPCの性能も低く、オーディオを扱うには大変だったと思います。恐らく参加ミュージシャンの演奏をサンプリングしてそれをカットアップして組み合わされていると思われます。かなり複雑なリズムを組み立てています。
For the Love of You、HeritageとWanna Be the Manがシングルカットされて、そこそこヒットしました。米米クラブが取り入れていたのはこの時期のサウンドですね。90年代はテクノ系では面白い作品が目白押しでしたが、
ソウルミュージックに至ってはヒップホップの影響でつまらなくなっていた時期でした。これだけ打ち込み任せにしているとライブでの再現が大変ですね。打ち込みはあくまでもデモとして使って、生演奏したのを本番に使用した方が良い作品になっていたと今の耳で聴くと思います。
Takin' Chances