75年のアルバムです。シンセサイザーを活かしたより強力な
ファンクナンバーを構築しています。リズム自体はシンプルであったりしますが、楽器の組み合わせが個性的で絶妙で、独自のグルーヴを構築、代表曲のリメイク的な曲があったり、今で言うリミックス的な曲をアナログな手法で表現したりして、それがかっこ良く決まっていてシビレます。それだけバンドも充実したチームワークが成せる技だと思います。当時の評価以上の実力を発揮しています。
1. Spirit Of The Boogie
2. Ride The Rhythm
3. Jungle Jazz
4. Sunshine And Love
5. Ancestral Ceremony
6. Mother Earth
7. Winter Sadness
8. Caribbean Festival
9. Caribbean Festival
名曲Summer Madnessの続編のようなWinter Sadness。ヒット曲Jungle Boogieを再構築したJungle Jazz。自分達をパロディー化しながらもパロディー以上の出来映えが見事で、リズムの一つ一つがかっこ良く響きます。複雑にしないでシンプルにまとめながらも個性的で、踊れる
音楽でありますがダンスミュージックの枠を飛び越えた名演奏が収められています。ジャズロックを演奏出来る実力でシンプルなダンスミュージックを演奏すると、これほどまでにもすばらし
音楽になるのかという恐ろしいまでの迫力があります。
EW&Fのような洗練さはありませんが、それだけにワイルドであり、スライが失速せずにそのアイデアをよりまとめられるセンスを磨いていたらきっとこんな
音楽になっていたのではないか、それぐらい素晴らしい
音楽です。当時も今もあまりにも過小評価されている作品だと思います。当時のツェッペリンに匹敵するほどのまとまりがこのバンドには訪れています。もはや単なる
ファンクバンドではありません。ロックの歴史上の事件として高く評価されるべき名作です。隠れた名盤とはこのアルバムの事であります。
Spirit Of The Boogie