77年のアルバムです。80年代の再ブレイクを前に、一時売れない時期を迎えます。ディスコブームでバンド名は知れ渡りましたが、その後が続きませんでした。これまで通りのンファクサウンドですが、かなり軟派な雰囲気が漂っています。これがこれまでのファンを失っていったのか、新しいファンにとっても馴染みにくいのではないでしょうか。リズムはシンプルになっていますが、ディスコサウンドではなく、どちらかと言うとP-FUNKみたいになっています。
1. A Place In Space
2. Slick Superchick
3. Just Be True
4. The Force
5. Mighty, Mighty High
6. Oasis
7. Life's A Song
8. Free
大いに売れまくっているEW&Fみたいな感じを出そうとして失敗してしまっているような感じになっています。ブラスによる和音のボイシングが違いますから洗練されたような音にはならず、どこか野暮ったい
ファンクになってしまっています。それでも硬派に決めていればかっこ良かったのですが、軟派な感じがしていますのでかっこ良くもありません。迷走している感じは拭えません。ディスコブームの影響は、このバンドに迷いを与えてしまったのです。
ディスコサウンドにはストリングスがつきもので、このバンドも初めてストリングスを導入しています。それだけでも軟派な感じになります。女性コーラスなどは良いとしても、あからさまにディスコ向けのサウンドを取り入れた事がこれまでのファンの反感を買ってしまったと思います。前からダンスフロア向けの
ファンクを提供していましたが、これまでは硬派を押し通していたからこそカッコ良かったのに、格好良さを失ってまでも時代に迎合しようとする姿勢が空回りしています。
A Place In Space