

71年のセカンドアルバムにしてラストアルバムです。キーフによるジャケットなど、当時のイギリスの
プログレ然としたバンドらしい作品になっています。オルガンジャズから情緒的なオーケストレーションなど、
プログレバンドとしての作品のクォリティーも高いのですが、これで解散してしまいますので、
プログレ全盛期に活動していないと言う事もあって、当時は知名度が低く、B級バンドのレッテルを余儀なくされています。
1. Asylum
2. Munich
3. Goodbye Post Office Tower Goodbye
4. Survivor
5. Reprieved
6. Lisa
7. Summer Weekend of a Lifetime
8. Let Them Come When They Will
現在では発掘名盤にはよく目にするアルバムで、B級バンド紹介では必ず顔を見せるバンドになっています。演奏面も曲の構成も一級品でありますが、当時はその他大勢のバンドと同じ扱いであり、商業的に成功しなかった事が尾を引いています。ただし、一般的に有名な作品だけでは物足りなくなっているロックファンにとっては必須アイテムになっているくらい、今ではある程度の評価はもらっていると思います。
音楽的な完成度で言えば当時の他のバンドよりも頭一つ抜けています。次の年の72年に活動していたかが大きなポイントであり、72年にこれ以上の作品をリリースしていれば間違いなく知名度は上がっていたはずです。それほど72年という年はキーポイントになっています。ロックの当たり年だったのです。聴く方の耳の肥え方も熟成し、それに応えられるだけの名盤が必然のように生まれた年なのであります。このバンドももう少し頑張っていればと思いますが、解散後のメンバーはその他の又B級なバンドへと分散していく事になります。隠れた名盤であります。
Full album