

74年の作品です。邦題は快傑アレックス ハーヴェイ バンド、演劇的な要素を持ったバンドでしたが、そこを強調したコンセプトアルバムになっています。
グラムロックの後発のバンドはえてしてボウイの影響を受けているとコンセプト作品を創ったりします。そしてどこかキンクスの臭いもしますので、必然的に物語を持った作品を完成させました。
1. Hot City Symphony: Vambo/Man in the Jar
2. River of Love
3. Long Hair Music
4. Hey
5. Sergeant Fury
6. Weights Made of Lead
7. Money Honey/Impossible Dream
8. Tomahawk Kid
9. Anthem
サウンドはこれまで同様重厚な感じがしますが、どこかとぼけたようなユーモラスなアレンジが多くなっています。ホーンセクションも加えて、より劇的な構成になっています。アコースティックタッチの曲ではキンクスの影響を感じます。アレックスの歌い方が変わったのもレイデイヴィスの影響があるように思います。マークボランのビブラートかけまくりの歌い方もレイデイヴィスの影響だと私は個人的に思っています。グラムの元祖はキンクスにあると思うのですが、それだけではないので一概には言えません。
アレンジ自体はモットザフープルなどのボウイ系の影響が強いと思います。そういう意味でもハードロックだけではない、ソウルやフォークの要素など、ヴォードヴィル調など、ごちゃ混ぜ感が痛快に展開されていきます。このバンドの一つの頂点を迎えたアルバムだと言っても良いでしょう。ただ、この手の作品では後発になってしまうので、日本では今ひとつ知名度が低いと思います。もっと高い評価を与えるべき素晴らしいバンドだと思います。これも名盤です。
Hot City Symphony: Vambo/Man in the Jar