

ジェネシスのキードーディスト、トニーバンクスの79年のファーストソロアルバムです。彼こそがミスタージェネシスであり、ジェネシスのほとんどの曲に関わっています。ですからソロアルバムでは一番興味が湧く人であります。ジェネシスの幻想的なサウンドは彼が創りだしていると言っても過言ではありません。
1. From The Undertow
2. Lucky Me
3. Lie
4. After The Lie
5. Curious Feeling
6. Forever Morning
7. You
8. Somebody Else's Dream
9. Waters Of Lethe
10. For A While
11. In The Dark
プロデュースは彼とDavid Hentschelの共同で、ほとんどの演奏もトニーが手がけて、ドラムのChester ThompsonとボーカルのKim Beaconが参加しているだけです。まだデジタルシンセは使っていないと思われますが、ポリフォニックシンセは使用しています。ギターやベースもトニーが演奏していますので、なかなかのマルチプレイヤーだと思います。ジェネシスではピーターガブリエルが提示するアイデアを音に変換する役割をになってきましたので、自由自在に音を操るのは得意であり、ここでも変幻自在で幻想的な美しい作品に仕上げています。
キーボードが中心と言う事もあって、メンバーのソロ作品の中でも一番
プログレ的な内容になっています。ジェネシスファンなら一番満足出来る出来映えです。スティーヴハケットも幻想的なサウンドを作っていますが、ソロではジェネシスでは出来なかった事をやっています。しかし、トニーの場合は、ジェネシスでも自分のやりたい事をやっていますので、ソロになってもそれは変わりません。このスタイルこそがトニーバンクスなのです。名盤です。
From The Undertow