しばらく一線から退いていましたが、92年に復活してリリースされた久々のアルバムです。80年代にコックニーレベル名義でシングルを出していたIrresistibleを再演しています。これはどういう訳か80年代サウンドになっていて、やはり時代に適応しようとしていたのですが、それでも売れないので、それから活動しなくなっています。
1. Irresistible
2. Victim Of Love
3. Rain In Venice
4. Star For A Week (Dino)
5. Promises
6. Fire In The Night
7. The Alibi
8. New-Fashioned Way
9. The Lighthouse
10. Dancing On The Telephone
プロデュースにはMatt ButlerとMickie Mostと共同で行っていて、オールドウェイヴな雰囲気に戻っています。オルタナの時代になったので、自分のスタイルでもやれると思ったのでしょうか。しかし、スタイルは変わっていて、スプリングスティーンのようなストリートロックスタイルになっています。ソウルと言うよりカントリーロック風になっています。やはりアメリカ志向があるようですが、昔のメランコリックな作風は無くなっています。
80年代サウンドは似合わないと思っていたのでしょうか、一時の迷いだったのでしょうか、デジタルな感じは引きずっていません。アメリカンロック、スプリングスティーンと言うよりランディーニューマンあたりの影響か、もしくはグラハムパーカーあたりの影響があるのか、かなり雰囲気が変わっています。それでもストーリーテリングな歌い方は変わっていません。時代の流れには適していませんので、勿論売れませんが、このスタイルに可能性を見いだしているようです。
Irresistible