

74年のアルバムで、前作に引き続き、イギリスの
グラムロック色による独自のポップワールドを創り上げた彼らの代表作です。プロデュースはMuff Winwood、エンジニアはBill Priceです。ファルセットボイスによるオペラティックで、メランコリックで、それでいてロックンロールしている。同時期のクィーンに似ているようで違うスタイルなのですが、プログレのように壮大ではなく、コンパクトなポップスにしている所は共通するものだと思います。
1. Propaganda
2. At Home At Work At Play
3. Reinforcements
4. B.C.
5. Thanks But No Thanks
6. Don't Leave Me Alone With Her
7. Never Turn Your Back On Mother Earth
8. Something For The Girl With Everything
9. Achoo
10. Who Don't Like Kids
11. Bon Voyage
12. Alabamy Right
13. Marry Me
Never Turn Your Back on Mother Earthをはじめ、Something For The Girl With Everything、Achooがシングルカットされてヒットしています。キワモノ的なイメージですが、イギリスでは売れていました。日本では大きなヒットはありませんが、それなりに知られたバンドになっていました。元々映画方面を目指していたRon MaelとRussell Mael ですから、
音楽に対してもパロディー精神満載で取り組んでいます。最初からミュージシャンを目指していなかったからこその柔軟な曲創りになっているのです。
アレックスハーヴェイのようなドラマティックな
グラムロックにより、変態的でも聴き易いポップソングになっています。アメリカでも人気はありましたが、アメリカよりもイギリス受けする
音楽であり、クィーンのようにヒット曲に恵まれていれば日本でももっと人気が出ていたはずです。アヴァンギャルドポップと呼ぶほど難解でもありませんので、敷居は低いと思います。前作と共にイギリス時代を代表する歴史的名盤です。
Full Album