

76年のアルバムです。前作でイギリスにおける最高傑作を創り上げた事で、アメリカに戻って活動するようになります。プロデュースにはRupert Holmesを起用してアメリカらしいサウンドを創ろうと思っていたようですが、時代はパンクの時代となり、パンクに影響を受けた内容になっています。それもアメリカのパンクでは無く、イギリスのロンドンパンクっぽいサウンドになっているのが不思議な現象であります。エンジニアはBob Clearmountain です。
1. Big Boy
2. I Want To Be Like Everybody
3. Nothing To Do
4. I Bought The Mississippi River
5. Fill 'Er Up
6. Everybody's Stupid
7. Throw Her Away
8. Confusion
9. Screwed Up
10. White Women
11. I Like Girls
12. I Want To Hold Your Hand
13. England
14. Gone With The Wind
15. Intrusion
16. Confusion
17. Looks Aren't Everything
18. Tearing The Place Apart
パンクと言ってもサウンドだけで、スパークス流のパンクでありますから、どこかとぼけたポップなパンクになっている所が摩訶不思議なアルバムになっています。パンクバンドは絶対こんなアレンジにはしないというような曲ばかりなのです。あまりにも器用に凝りまくったアレンジになっています。こういう凝ったアレンジが出来ないからこそのパンクでありますから、まだ彼らはパンクの全容が見えないまま真似していたと思われます。
グラムっぽいサウンドがパンクっぽくなっただけで、スパークスの世界観はいつも通りであります。わざわざアメリカに戻ってまで創った意味が無いくらいイギリスっぽいサウンドになっています。ギターのディストーションもアンプではなくエフェクターで歪ませているサウンドなので、こんな事もパンクバンドはやりません。ファッション的にパンクを遺尿しているだけの作品です。でもこれ迄の中で一番ロックっぽいです。
Full Album