

82年のアルバムです。ジャケットのインパクトはいつも凄いですが、内容的には前作と同じでReinhold Mackがプロデュースしています。もうポストパンクと呼ばれる80年代ポップスが出来上がる時期ですが、まだ昔のテクノ的なサウンドを使っていたりして、同じ事をやっているとすぐ古くさくなるくらいめまぐるしく時代は変化していましたので、まだ先が読めない状況だったようです。
1. Angst In My Pants
2. I Predict
3. Sextown U.S.A.
4. Sherlock Holmes
5. Nicotina
6. Mickey Mouse
7. Moustache
8. Instant Weight Loss
9. Tarzan And Jane
10. The Decline And Fall Of Me
11. Eaten By the Monster Of Love
音色的には古い感じですが、やっている事は彼ら独自の音楽性が蘇っているので、これまでのシンセ作品よりも一番スパークスらしい内容になっています。そこはバンド形式に戻った事が良い結果を生んだのだと思います。かだ彼ららしさが前面に出てくるとシングルヒットは難しく、I Predictだけシングルカットされています。他の曲は凝りまくりです。
当時の前衛的なニューウェイヴバンド以上に強烈な個性が炸裂しています。ここまでくるともう他の追従は許しません。やはりこのバンドを超えるのは無理だと思わせるくらいの個性が全開です。ニューウェイヴっぽいスタイルでありながらプログレッシヴなのです。これならファンは大喜びですが、そうなると売れなくなってくるのが世の常であり、Sparksの名前は徐々に忘れ去られていってしまいます。しかし作品としては名作です。
Full Album