

90年のアルバムです。プロデュースにはクラッシュを解散させたJoe Strummerが担当しています。歌い方も、曲の作り方も似ているこの関係は良い方向に働いて、よりトラディショナルに、よりパンキッシュなサウンドになっています。特に、これまで奥の方で鳴っていたドラムが前面に出てきた事によって、ロックバンドライクな演奏に聴こえるようになっています。
1. The Sunnyside of the Street
2. Sayonara
3. The Ghost of a Smile
4. Hell's Ditch
5. Lorca's Novena
6. Summer in Siam
7. Rain Street
8. Rainbow Man
9. The Wake of the Medusa
10. House of the Gods
11. 5 Green Queens And Jean
12. Maidrin Rua
13. Six to Go
バンドの中心人物だったボーカルのShane MacGowanがこのアルバムを最後にクビになってしまいます。ですからメンバーチェンジが多いバンドでしたが、オリジナル感があるのはこのアルバムまでとなります。しかし、ドラムが前面に出て、しかもロックなパターンを叩いていると、これまでの作品とは異質な感じがします。マンドリンによるソロもギターソロのように前面に出てくるロック的な配列になっていて、Joe Strummerはあくまでもこのバンドをロックバンドとして認識しているのが分かります。
恐らくバンドは意図していないようなミキシングになっていると思いますが、これによってよりロックファンにも親しみ易い感じになっているのも事実です。下手なオーバーダビングをする事無く、バンドの演奏を忠実にレコーディングしているだけですが、音圧がロック的なので、ロックアルバムとしての印象が強くなっています。ロック的といってもパンク色はそれほど強く感じません。まるでプログレッシヴロックのような雰囲気です。
Full Album