

81年のアルバムです。Steve Swallowとの競作、Reactionary Tangoで始まります。ジャズ形態での演奏によるタンゴです。Steve Swallowのベースラインがタンゴでありながらジャズ的な音を出しているのがかっこいいです。商業ベースに左右されない活動をに専念しているからこそ成し得る作曲ワークも80年代になっても斬新な曲を創り続けています。
1. Reactionary Tango (In Three Parts)
2. Copyright Royalties
3. Útviklingssang
4. Valse Sinistre
5. Floater
6. Walking Batteriewoman
参加ミュージシャンはトランペットのMichael Mantler、サックスがCarlos WardとTony Dagradi 、EuphoniumのJoe Daley、トロンボーンのGary Valente、チューバのEarl McIntyre、ベースがSteve Swallow 、ドラムがD. Sharpe で、ピアノ、オルガンがカーラです。金管楽器で構成する事が多いようです。ビバップのようにサックスとトランペットがあれば良いと形態ではなく、ジャズオーケストラのようにトロンボーンやチューバで中低音にも配慮をしています。
フュージョンでエレクトリック化したジャズだけではなく、マイルスとは別の道でのジャズの進化を問う作品になっているように感じます。どのミュージシャンも素晴らしいミュージシャンが参加していますが、演奏にこだわらない曲として、音の構成に重点を置いて作曲されていますので、脱ビバップでありながらもフュージョン以降の曲として完成されるジャズと言う点では、同じ方向を向いているようにも感じます。ジャズですからアドリブによる発展も見据えた作曲法は現代
音楽的でもあります。
Reactionary Tango (In Three Parts)