

84年のアルバムです。本当は歌うのは好きじゃないとアルバムタイトルで前置きしておきながらの、思いっきり歌いまくっている作品になっています。トーキングスタイルの歌い方なので、そこはひねくれているのかもしれません。曲はファンキーだったりして、フュージョンを崩したようなユニークなジャズで、そこに言葉を並べているような曲作りになっています。
1. The Internationale
2. Murder
3. Very Very Simple
4. I Hate To Sing
5. The Piano Lesson
6. The Lone Arranger
7. Battleship
参加しているミュージシャンはいつものCarla Bley Bandのメンバーで、ソウルフルだったり、ポップの要素も含めたジャズですので、ジャズとしてはかなりユニークな曲になっています。そこは白人女性作曲家ならではの感性であり、男の黒人ジャズメンには創れないような曲になっています。そこが彼女の魅力であり、それでいて黒人プレイヤーに好まれるような斬新さを持っています。
ジャズをよく熟知しているからこその斬新さであり、それに加えて、ポップスの要素を取り込む事に躊躇無い潔さを持っています。そしてそれを表現する優れたミュージシャンが味方についてい事も強みです。主流はフュージョンに移行してしまっている時代でしたが、昔ながらのジャズもまだ活きていて、そこに新しいエッセンスを与える刺激的な作曲家なのであります。
The Internationale