94年のアルバムです。
インダストリアルの旗手からアシッドハウスの中心選手となった彼らのサンプラーをフル活用した作品になっています。環境音と電子音、スピーチ、様々な素材をサンプラーに詰め込んで、環境
音楽とも、アンビエントとも、
テクノとも捉えられながらもそのどちらでもないような独自の
音楽性。ビートを絡みながらも踊る為の
音楽にはなっていません。
1a. Sheathed In Moons
1b. Speaking With Angels
2. Thee Induction Ov Trance
3. Red Lion And White Eagle
4a. Hexagram 18: Air Ov Sun
4b. Thee Triad
4c. Queen Ov Discs
これもアンビエントシリーズっぽいですが、アンビエントにしてはあまりにも動きがあり過ぎます。サイケアンビエント
テクノと言うべきか、もっと自由な発想で創られている事は間違いありません。時代に即したサウンドでありながら、その枠に留まらない発想。それは彼らがデビューした頃から変わらない姿勢であります。だから
テクノ系になっても違和感が無いのです。
自然の音と機械的に加工された音の対比、言葉を乗せているので、言いたい事は発しており、音だけの
テクノ作品とは違うアプローチをしています。恐らく彼らがジャーマンロックから受けた衝撃は、新しい時代になっても色褪せていないのでしょう。そこから生まれた発想は、デトロイト
テクノから派生したハウスとは見ている地平が違うのだと思います。
Sheathed In Moons