

85年のアルバムです。オリジナルメンバーで多くの曲でリードボーカルをとっていたRoger Hodgsonが脱退して彼抜きの4人で制作されました。ほとんどのヒット曲を歌っていたRoger Hodgsonがいなくなった事で売り上げは激減してしまいますが、残されたメンバーで新たにサウンド固めに入りました。プロデュースはDavid Kershenbaumで、心機一転のスタートとなりました。
1. Cannonball
2. Still in Love
3. No Inbetween
4. Better Days
5. Brother Where You Bound
6. Ever Open Door
ピンクフロイドのDavid Gilmour やシンリジーのScott Gorhamが今度はギターで参加しています。80年代サウンドに染まりながらもメランコリックなポップ性からよりA.O.R.感覚を突き抜けて、ジャズっぽいアレンジになったり、フュージョンっぽくなったり、ポップではありますが、演奏面に重点が置かれるようになっています。まろやかにポップまとまっていたものを、その少し以前の元ネタに戻したようなスタイルになっています。
つまり、完成度を下げてきたのです。しかし、完成度を下げた事によって自由に拡げられる柔軟性を手に入れています。完全に完成されたものは崩しにくいですが、完成される前の段階ならいかようにも変更がききます。つまり、一つの方向性に縛られなくなっているのです。これはバンドにとっては伸びしろが増えた事になりますが、それはファン離れにも繋がっていきます。
Cannonball