

97年に再結成してからのアルバムです。プロデュースはJack Douglas,で、Rick Davies が中心になり、ほぼ新しいメンバーを加えての再結成です。解散前のブラコン、ライトフュージョン系にスタイルであり、解散前の流れをそのまま継続した形の為、ファンが求めているサウンドでなかったため、この再結成はあまり歓迎されませんでした。どうせ再結成するならRoger Hodgson がいる状態をファンは望んでいたのです。
1. It's A Hard World
2. You Win, I Lost
3. Get Your Act Together
4. Live To Love You
5. Some Things Never Change
6. Listen To Me Please
7. Sooner Or Later
8. Help Me Down That Road
9. And The Light
10. Give Me A Chance
11. C'est What?
12. Where There's A Will
若手の新メンバーはフュージョン系の演奏に長けていて、かなり本格的なジャズ作品になっています。演奏は素晴らしく、音もよりよくなっていますから、そのままバンドが継続していたらこうなっていたみたいな内容になっています。80年代のチープなデジタルシンセを使っていないだけで、かなり音が豊かになったように聴こえます。You Win, I Loseをシングルカットしましたが、あまりふるわず。それでも再結成は話題になり、アルバムは多少は売れています。
完全にアメリカのバンドのような曲ばかりで、昔からのファンには面白くない内容かもしれません。しかし、
音楽的にはかなり良質であり、スーパートランプを名乗らなければフュージョン系の作品として評価されていたと思います。ジャズ的なアレンジもかなり計算されていて、一つ一つの音のクリアさが美しく、Jack Douglasがかなり良い仕事をしています。これもスーパートランプなのだと認めてしまえば、より進化していると認めざるをえません。
It's A Hard World