

96年のアルバムです。前作で創り上げたサンプラーによる疑似エスニックサウンドをより押し進めた内容になっています。今回は更に生楽器はパーカッションに限定するようなアレンジにより、サンプリング音源の構築に力入れられています。時代的にはブレイクビーツやドラムンベースが流行っていましたので、そうした手法を彼らなりに取り入れて、より自分達のスタイルを強調する作業になっています。
1. Nierika
2. Song Of The Stars
3. Indus
4. Song Of The Disposessed
5. Dedicace Outo
6. The Snake And The Moon
7. Song Of The NIle
8. Devorzhum
エスニック的と言っても場所が特定されておらず、今回においてはアフリカンなリズムが取り入れられており、どの世界に迷い込んでしまったのかさえ分からないくらいに架空の民族
音楽になっています。ジャングルの中に迷い込んだのかと思えば教会の中にいたり、とてもヤバい感じの映画の
音楽のようであります。見てはならない儀式を目撃した事によって命を狙われる、命を狙ってくるのは人間だけではなく、自然の驚異さえ奪いにやってくる。そんな映画でしょうか。
ある種のミニマルミュージックの複合体のようでもあり、特殊な音源を使ったブレイクビーツの番外編のようなものだとも思えます。エスニックとブレイクビーツを融合したグループもいますが、その極端な形だとも思えます。エレキギターの音源も入っているので、ロック的にも聴こえます。彼らとしてはゴシック的なイメージを払拭したい狙いもあったのでしょう。
Nierika