

2005年のアルバムです。未発表集を出したりして心配していましたが、このバンドに限ってはその心配は無用です。充実した内容の新作を問題無く出せるバンドなのです。メンバーの演奏力も高まっていますので、同じようなスタイルでもこれまでになかったようなアイデアのアレンジを持ってきています。曲調を変えればそのままプログレ作品になるようなアレンジです。
1. Snowfaller
2. Pantechnicon
3. Unreliable External
4. Pearls
5. Saturation
6. Heading South
7. Ionian Blues
8. Anthem X
9. Night Sequence
10. I Don't Know
曲を創っているのはSteve Kilbeyが中心になっていますので、いつものような感じの曲なのですが、それを表現してきたメンバーのアイデアも年月を経て熟成されており、深い味わいのアレンジを表現しています。ボイストランスポーズ系のエフェクトを使ったりと、新しいテクノロジーも彼ら流の使い方で表現されていたり、テクノ系のエフェクトもサイケとして活用されています。
アナログな雰囲気にデジタルのちょっとしたエッセンスが加わり、現在進行形の
サイケデリックなのだと分からせます。デジタル系のサウンドを使ったらテクノっぽい事をしなければならないという常識を覆しています。そもそもロックとは、そうした予測を上回るドキドキ感があった
音楽でした。そうした感覚が失われて何十年が過ぎた事でしょう。このバンドにはそうした特別な感覚をもたらしてくれる誠実さがあります。
Full Album