Bruce Hornsby and the Rangeの86年のデビューアルバムです。Bruce Hornsbyはアメリカンミュージックの伝統を受け継ぐシンガーソングライターで、Huey Lewisの力添えでレコードデビューしました。バンドのメンバーはキーボード、ボーカルのBruce Hornsby、ギター、マンドリン、バイオリンのDavid Mansfield 、アコースティックギターのGeorge Marinelli 、ベースのJoe Puerta、ドラムのJohn Moloの5人組で、プロデュースにも参加しているHuey Lewisはハーモニカやコーラスでも参加しています。
1. On The Western Skyline 2. Every Little Kiss 3. Mandolin Rain 4. The Long Race 5. The Way It Is 6. Down The Road Tonight 7. The Wild Frontier 8. The River Runs Low 9. The Red Plains
カントリーロックにアメリカらしいジャズ理論の作曲法を加えて70年代初期に新感覚のカントリー系フォークソングなどを作曲するシンガーソングライターが登場しましたが、その流れを汲むシンガーソングライターだったBruce Hornsbyが結成したバンドです。カントリーミュージックは日本人が思っている以上にアメリカでの人気は根強く、そこにモダンなアレンジを加えた音楽は世界的にも通用する音楽になり得ます。そして大ヒットしたアルバムタイトル曲のThe Way It Isによりデビューしてすぐに成功を収めます。
当時のMTVの影響力は凄まじく、無名だった人でも良い曲を流せばストレートにリスナーの耳に届きます。カントリー系であっても80年代に通用する曲、いや時代を超えて親しまれる名曲The Way It Isは多くの人の心に残されたと思います。ほぼこの1曲のみが知られていますが、この後に続く彼の活動に後押しを与えられるだけの成功となりました。主役がキーボードという80年代らしい構成、ルーツミュージックの類いは流行に関係なく人々の心に響くものを持っています。それをヒットさせるだけの新しい感覚も持ち合わせていたという幸運な作品となりました。