

Killing Jokeの80年のデビューアルバムです。パンク感覚を持ったニューウェイヴバンドとして登場してきますが、ノイジーなサウンドからインダストリアルとしてもくくられます。日本では名前が知られるのに時間がかかりますが、イギリスでは新しい感覚のバンドとして期待されます。パンクにいよって解体されたロックをノイジーなサウンドで再構築しています。
1. Requiem
2. Wardance
3. Tomorrow's World
4. Bloodsport
5. The Wait
6. Complications
7. S.O.36
8. Primitive
9. Change
10. Requiem (Single Version)
11. Change
12. Primitive (Rough Mix)
13. Bloodsport (Rough Mix)
メンバーはボーカルとシンセのJaz Coleman、ギターのKevin "Geordie" Walker 、ベースのMartin "Youth" Glover 、ドラムのPaul Fergusonの四人組です。パンク、ニューウェイヴが登場してから、それまでオールウェイヴばかりコピーしていた私にとっては脳みその構造を変えなきゃならないくらい衝撃的なものでした。特にこのバンドに新しい時代の手法が隠されているように感じました。しかし、このバンドも後に普通になっていきますので、勉強になるのは初期の頃の作品だと言えます。
シンセも入っていますが、テクノの感覚では使っていません。ピストルズがすぐに解散してPILが登場。時代は更に新しい局面を迎えます。パンクはサウンド自体は至極まともであり、サウンドでのパンクらしい表現はこうした後続のバンドが体現していきます。ポストパンクとも言えますが、これこそが本当のパンクなのだと思います。新しい若者によるロックを生み出そうとして生まれたのがパンクですから、反体制的なイメージはピストルズのイメージ戦略でしかありません。パンクは精神性でもあり、こうしたバンドに脈々と受け継がれています。歴史的な名盤だと思います。
Full Album