2012年のアルバムです。これ以降の作品は出ていないので、これが最新作になります。前作に引き続きKieran Hebdenがプロデュースしています。バンドスタイルでの演奏になっています。エレクトリックフォーク時代のボブディランのような感じです。それにスザンヌヴェガのような歌、今では珍しくない女性フォークシンガーであり、今回もデジタル処理よりもアナログなレコーディングになっています。
1. She Was Out In The Water
2. Nothing Has Changed
3. Paper Planes
4. It's Alright
5. Hold You Down
6. Bloom
7. If You Ask
8. Simmer Down Simmer
9. I Know
10. Synthesizer
80年代後半に登場してきた女性シンガーソングライターのような雰囲気、シンプルにまとめられていますし、曲も歌もいいので、このジャンルが好きな人にとってはめっけものです。イギリスで活動していますがアメリカ的なフォークソングです。今回はギターの弾き語りだけにはしないで、バンドとしてアレンジされています。薄っすらとサイケな雰囲気の曲もあります。あくまでもデジタルっぽさは排除したようなサウンドにその方向性が見えてきますが、彼女を売れるシンガーに育てようというような意図が見えてきません。
彼女の素材を大事に作られているのは分かります。彼女の要望も十分酌み取られていると思います。そうなるとプロデューサーのKieran Hebdenの存在に疑問が出てきます。フォークトロニカの首謀者のような彼のカラーが全く感じられないのです。その意外性だけでも十分おかずになる作品ではあります。あくまでも素朴な感じの印象はありますが、やっている事はそれほど素朴でもないと思いますので、もう少しだけ大胆なアレンジがあってもいいのではないかとも思えます。それともこの感じがちょうどいい感じなのかもしれません。そういうニーズもあると思います。
She Was Out In The Water
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