イギリスの女性シンガーソングライターBeth Ortonの93年のファーストアルバムです。この人はメジャーデビューしていて80年代ポップスにハウスの手法が加わった90年代ならではのスタイルになっています。プロデュースはWilliam Orbitで、彼がほとんどのアレンジを手がけています。Goldieが参加していたりとテクノ系にも太いパイプを持つようになっていきます。
1. Don't Wanna Know 'Bout Evil
2. Faith Will Carry
3. Yesterday's Gone
4. She Cries Your Name
5. When You Wake
6. Roll The Dice
7. City Blue
8. The Prisoner
9. Where Do You Go?
10. Release Me
リズムの作り方などは90年代らしいものですが、アレンジの分厚さは80年代ポップスのようにゴージャスに音が詰め込まれています。メジャーレーベルならではの音造りです。当時流行っていたグラウンドビートにネオアコのようなニューソウルな歌の組み合わせ、当時はまだこんな女性シンガーはいませんでしたので売り上げはそこそこですが、テクノ作品で彼女の歌が必要とされるようになり、徐々に名前が広まっていきます。
テクノにソウル系の女性シンガーが参加することが定着していく事になりますが、彼女はその先駆けとなっていきます。その彼女が自身のアルバムでは普通にシンガーとして作品を作っていますので、歌に集中している彼女の実力を聴く事ができます。シンガーソングライターとしてはフォーク系を連想しますが、彼女は最初からソウル感覚のある曲を書いています。それがグラウンドビートと上手く調和して90年代らしい作品になっています。
Don't Wanna Know 'Bout Evil
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