2012年のアルバムです。プロデュースはTucker MartineでMarc Ribotなどが参加しています。バンドスタイルでの演奏で原点に帰ったようなスタイルになっています。生ストリングスによるアレンジが目立ちます。彼女流のジョニミッチェルみたいなスタイルであり、70年代のアメリカのシンガーソングライター系の雰囲気があり、新しい試みをしようという事はなく、このスタイルに落ち着いたような彼女のやりたい事の結果がこれだと思います。
1. Candles
2. Dawn Chorus
3. Something More Beautiful
4. Magpie
5. Poison Tree
6. Call Me The Breeze
7. See Through Blue
8. State Of Grace
9. Last Leaves Of Autumn
10. Mystery
オルタナと言うより、その原点である70年代のジャズもカントリーもフォークも混じった、アメリカならではのジャズ理論を取り込みながらのフォークソングになっています。ティンパンアレイのような当時の先鋭的なシンガーソングライターが好きなのでしょう。元々この傾向がありましたが、その事を強く意識した作りになっています。前作でのJim O'Rourkeはそこに新しさも加えていましたが、新しさは求めていないと今作のようになります。
だから彼女のやりたいことがストレートに現れた作品になっています。イギリスでも70年代初期はアメリカ的な作品を作っていたニックロウとかいましたので、イギリス的ではないとは言いきれないのです。歌も曲もこのスタイルを確立する為に熟練されています。ですから完成度も高いです。レトロ感覚でもなく、時代に関係なく存在感を示せる
音楽 。そういうものが少なくなってきている現在においては貴重なシンガーだと思います。
Candles
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