

2012年のアルバムです。クラシックというよりニューエイジミュージックのような洗練感があります。ポップ感覚もあり、情景を描く作風に躍動感も加わり、ポピュラーミュージックとしての気楽さも感じられます。ファーストが日常の隙間にあるような
音楽だったのに対して、ここではより日常の日頃の動きみたいな流れを感じます。
1. 深呼吸
2. ひとてま
3. 彩り
4. カラー
5. エ
6. 浮かべ
7. 川辺の花
8. ことこと
9. かすむ子
10. 春の庭
11. ベランダ
12. 移ろい
13. モチーフ
14. そろそろ
インストものですから、ギターが大いに歌っています。生演奏主体ですから、ファーストにあったようなデジタル感よりもナチュラルな感じがします。ほのぼの具合もよりやんわりとなっていて、力を抜きたい時に聴きたくなるような
音楽です。ギターも難しい事はやっていません。技巧派で技を見せつけるようなギタリストでないからこそ表現できる世界だと思います。
クラシックギターのテクニックがずば抜けていたら、もっとギターだけで何とかしようと考えるところですが、そうしないからこそ、そこに重点を置いていないからこそ、このゆとり感の有る
音楽になっていると思います。例えばテクニックが無かったビートルズが沢山の名曲を残して、ギターテクニックがあったクラプトンには名曲と呼ばれる曲が少ないようなもので、どちらもあった方がいいのかもしれませんが、テクニックを補うセンスが
音楽には大事なのではないでしょうか。
ひとてま