

2010年のアルバムです。日本のインディーズとも契約して日本でも話題となって日本でも活動が活性していきます。前作ではロック色も強くなっていましたが、今作ではロック色は控えめでフォーク色が強いポップになっています。ほぼ生演奏であり、デジタルっぽさも控えめです。アイリッシュトラッドぽさがあり、そういう統一感はありますが、言葉で
音楽を説明できるようなわかり易い
音楽になっています。
1. Platform
2. Tracking Elevator
3. Linne
4. Lahaha
5. Rum Hee
6. Laminate
7. River Low
8. Straw
9. Drive-thru
10. Suisha
11. Orange
12. Malerina
アイリッシュトラッドに統一されたスタイルの中で、彼ならではの個性を表現出来ているのも成長なのかもしれません。スタイルを統一しているので何と表現していいのか分からない不思議ポップでは無くなっています。分かり易くなった事で売れるようになっていると思いますが、何か分からないけど気持ちいいと思わせてくれていた独特の個性が売りだったのにと思うと少し寂しくなってきます。
生演奏にこだわっているのか、編集によるサプライズも少なく、二次的な発見も少なくなっています。それだけ自分の
音楽に自信が持てるようになってきたのだと思います。確かにそれだけの説得力を持った作品になっています。しかし玄人目線で聴くと、どうやってレコーディングしているのか分からないような得体の知れない感じが魅力だったと思うのに、そういう遊び心が後退しているのは喜ばしい事ではありません。もっと何かやってくれるのではないかと期待させてくれる存在であって欲しいと思うのはエゴイスティックなファン心理でありましょうか。
Platform/Tracking Elevator