2005年のアルバムです。コンパクトに、ポップになった事でフュージョンにもこだわらなくなってきました。フォーキーなプログレポップ。生演奏にこだわっていますが、フォークトロニカな演出。歌が中心になってきますが、巧妙に繰り広げられていくアレンジ。バンドスタイルにこだわっていないので、自分で演奏できるスタイルをとっていくとフュージョンではなくなってきています。
1. Warm Hand In Farmland
2. Nights Wave
3. Passing & Galloping
4. The Days Before Fiction
5. Steady As She Goes
6. Waterslide
7. The Boat Room
8. Ground As Cold As Common
9. Ende
ジャムバンドのブームは既に過ぎ去っていますから、白熱するようなジャムセッションではなくなっていますが、有り余る演奏力は黙っていません。ポップでコンパクトになりながらもしっかりとした主張をしていく演奏。それでも仰々しくならないように制御されていて、歌の邪魔をするような事はしません。見事にコントロールされたアレンジは他に類を見ません。かといってボーカルは無くてもいいくらいの存在感。卓越したボーカリストを起用しないところがユニークです。
普通は演奏に見合ったボーカリストを起用していく事で何をやりたいのかが明白になっていくと思うのですが、そこまでボーカルに重点を置いていません。だけど非力なボーカルがある事でプログレとも違う独自のスタイルが浮かび上がってきます。プロフェッショナルなプレイヤーが作り上げたインディーポップ、そんな不思議な世界が力強く描かれています。誰も真似しようとも出来ないだろうし、需要も少ないかもしれませんが、最近の作品の中では久しぶりに胸躍るような高揚感を味わえる作品になっています。
Warm Hand In Farmland
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