フランスのエレクトロニカアーティストLaurent Girardの一人プロジェクトMelodiumの2001年のファーストアルバムです。ノイズ系のエレクトロサウンドやアコースティック楽器や非楽器な音のサンプリングを並べた作風は、当時はユニークだったかもしれませんが、今の耳で聴くとのっぺりとした立体感の無いデジタルサウンドが陥りそうな音になっています。当時としてはこれで良かったと思いますが、今こんな処理をしていたら相手にされなくなる事でしょう。
1. minkowski's mind
2. ptolem inuit
3. exhib-inhib
4. something soft and dead
5. back from ems
6. radiopiano
7. time is a speed
8. xi - lo
9. ink jet
10. phthalein
11. it's all fixed
12. nihil
当時のDTMではこれが限界だったのか、いやもっとちゃんと作っている作品もあります。今ほど技術は進んでいなかったにしても客観的に聴けば、この平坦な感じはエレクトロニカの欠点でもあって、デジタル環境のノイズレスに近いフィールドで立体感を出すのは難しい事ですが、これじゃいけないと判断できるかどうかでミュージシャンとしての質を問われる事になります。素人が遊びで作ったような印象しか受けません。
ファーストなので大目に見たいところですが退屈です。個性的ではありますが、良さが伝わってきません。アコースティック楽器も使用していますが、アコースティック楽器としての音が立っていません。サンプリングだとしてもイコライジングなど工夫する余地が沢山あります。この時代の作品にそこまで注文するのも難儀ではありますが、先見の明がないとしか言いようがありません。
time is a speed
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