2002年のアルバムです。サンプリング音の粒を立てることで立体感を出せるようになっています。ちゃんと客観的に自分の
音楽を聴く事が出来ているのだと思います。リズム、ビートを出す事によって、テクノ、エレクトロニカ的な内容になっています。サンプリングサウンドの組み立てによるリズムパターンは90年代からありますので珍しくもありません。電子音が多いので、エレクトロニカとしてもちょっと異質な感じがしますが、さほどとりたてるようなものではありません。
1. Anna-Thema
2. Yesterday
3. Pause 4
4. Miljö-Zon
5. Felt-Melt
6. Pause 5
7. Erythrée
8. Modulo Pi
9. Pause 7
10. Trois Idées Fixes
11. Composé Organique Volatil
エレクトロニカ寄りになってはいますが、基本的にダンスミュージックのようなものを作るつもりがない人のようで、ポップフォーマットなアレンジ感覚でエレクトロニカを作っているので不思議な感覚になります。テクノ系じゃない人がDTM環境を得て、好奇心旺盛に遊びまくっているような、そんな感じがします。前作ではただそれだけで終わっている感じがしましたが、さすがにここではもっと具体的に何をすればいいのかが分かってきているようです。
パソコンの性能も上がってきて、ミュージックソフトで出来ることも増えてきました。音源は買い揃えればいくらでも増えていきます。テクノ系の人であれば、らしいサウンドがたくさんありますから、らしいものを作る事が出来ます。しかし、普通に作曲する人間にとっては、あれも出来る、これも出来ると、いろいろといじり倒したくなってきます。そういう人が作った作品なのだと思われます。
Felt-Melt
Composé Organique Volatil
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