

2004年のアルバムです。サンプリング音源の占める割合が多くなっています。アコースティック楽器などを実際に演奏した音源や様々な音源をサンプリングしてつなぎ合わせています。ちゃんと
音楽として成り立っている音源をつなぎ合わせているので、きちんと作曲された趣旨に沿っていると思いますが、普通に生演奏したものとは違う感覚になっているところがフォークトロニカとしての趣旨に沿っていると思います。
1. Painting Monsters
2. On Clouds
3. Luckybuster
4. Devil Eyes
5. Night Sailing
6. Watercolour
7. Stranger Comforts Have Slipped By (Pt 1 & Pt 2)
8. Happy Domestika
9. Low Hanging Fruit
10. Output
11. Secret Space
前作ではシンセ音源をいじり倒していましたが、今回はサンプリング編集を凝りまくっています。フレーズサンプリングの配列で曲として成り立たせていますのでドラムンベースやドリルンベースのような雰囲気はありますが、90年代のそれとは違うものになっています。フォークトロニカと言う概念が入っただけで別のものになっていますので、フォークトロニカと言う考え方はテクノの歴史に大きなターニングポイントになっていると思います。
電子音もプリセットのものをそのまま使わないような所が好感が持てます。映像関係も手がけている人なのですが、
音楽センスは専門でやっている人よりも鋭いと思います。サンプリング音源にしても電子音にっしても、その選択肢が並外れてクリエイティヴです。遊び感覚で音をつないでいるのではなく、非常に
音楽的だという所が卓越しています。もっと広く名前が知れ渡るべき才能の持ち主だと思います。
Painting Monsters