2008年のアルバムです。並木大典と比留間毅のデュオ、セカイとのコラボレート作品になります。サンプリングや電子音も入ってフォークトロニカらしいサウンドになりましたが、もっとサウンドエスケープなプログレ作品になっています。フリッパートロニクスとまではいきませんが、ボリューム奏法を多用したアナログアンビエントになっています。
1. メルトホルン
2. 2 o'clock
3. てんぐ
4. ターン
5. スベンスカ
6. Dasbon
7. ななつの
8. ゆきの
9. Flower Little Honey Well
10. タッチ・オン
音響派の意識も増してきたのか、ディレイやリバーブによる残響音の処理にも力を入れています。違う感性とコラボレートすることにより、厚みのある
音楽になっています。あくまでもアナログな間合いを作り出すTenniscoatsとデジタル処理も厭わないセカイによる隙間の埋め方、これらがバランス良くミックスされています。
セカイは作曲に加わっていて、これまでにない雰囲気作りに成功しています。それでもTenniscoatsの世界観は崩れていないので、相性の良いコラボレートになっていると思います。新境地も開けてテクノファンからも注目されるようになります。益々海外受けする内容になっています。レトロな音を使っている事が多いですが、古臭く感じさせないのは、使い方のセンスが絶妙だからでしょう。
Melt Horn