2011年のアルバムです。ブルースロックに特化した作品と言ってもいいかもしれませんが、そこにポップス、ヨーロッパの哀愁などを織り交ぜた進化した独自のブルースになっています。ノスタルジックブルースというかもろ黒人色の強いブルースもあれば、ヨーロッパ圏の白人のフィルターを通した様なブルースの可能性を広げた内容になっています。
1. Kletturinn
2. Stingum Af
3. Góðan Dag
4. Þjóðarsálin
5. Áfall
6. Gúanó Stelpan
7. Haglél
8. Stolin Stef
9. Blindflug
10. Ljósvíkingur
11. Púkafæla
ブルースも一種の民族
音楽であり、各地の民族
音楽、流行歌にはマイナー系の悲哀に満ちた曲が存在します。その共通項目を利用してブルース仕立てに仕上げているのです。ブルースが日本、特に大阪で人気が高かった事でも分かるように、日本人の浪花節に通じるものがあります。エレジー、それは世界中で共感出来る心の琴線に触れる事が出来る
音楽であって、そうした
音楽をブルースロック仕立てにするというのは無理がありません。
しかし、ブルースはこうでなくてはならないという定義にこだわってしまうと、その自縛から抜け出せない死地に至ります。アメリカではない国の観点から、その死地から抜け出せる術が生まれるのです。ロックは混血から生じて発展してきた
音楽だからこそカッコ良くなれたと思いますし、民族
音楽や流行歌も時代の流れとともに混血してきてロック的な性格を持っているものも少なくありません。後継を任された音楽家はそこからカッコイイものをチョイスするセンスが問われるのです。
Kletturinn