2016年のアルバムで現在までの最新作になります。フランスのバンドAstrïdのCyril Secqとのコラボレート作品になっています。Cyril Secqは主にクラシックギターを演奏しています。バックトラックをOrla Wrenのデジタルアンビエントなサウンドが鳴っています。これまでもゲストミュージシャンに楽器を演奏させていましたが、一人の人に全面に出て任せているので統一感というか、組曲的な印象を受けます。
1. Première Branche
2. Deuxième Branche
3. Troisième Brabche
4. Quatrième Branche
5. Cinquième Branche
6. Sixième Branche
7. Septième Branche
8. Huitième Branche
ギターやピアノを任せていますので、曲作りも二人で作りあげています。Orla Wrenによるアンビエントなトラックが下敷きで、そこからイメージを膨らませて作られていると思いますが、Orla Wren特有の即興性を感じさせない緻密な作りになっています。ですからアンビエント特有の抽象的な印象を受けないのが特徴といえるでしょう。森の中にいるのに迷っていない、全体を把握しているみたいな
音楽です。
恐らくその森の近くに住んでいる人。その人の観点から見ている森。だから聴いていても不安にはならない。日常に存在する風景。だけど聴き手には初めての場所なので道先案内を任せているような、そんな印象をOrla Wrenの作品からは受けます。他の人が作り出すアンビエントな作品には無い新鮮な感覚です。本人はアンビエントな作品を作っているつもりは無いのかもしれません。
Première Branche