95年のアルバムです。この後は様々なコラボレートを経てPumajawの結成につながってきますので、純粋なソロアルバムとしてはこれが最後になります。民族
音楽にも近いヨーロッパの大衆
音楽を引用してエキゾチックな世界観を作り出しています。ニューウェイヴの影は残っておらず、それでも90年代を生き抜く上での感性を磨いています。
1. Hedonistic
2. The Rain Is Out
3. Heartsease
4. Garden Of Delights
5. You Become Moonlight
6. Risque
7. Rose Flavour Tale
自分の歌、歌唱力をよく理解しているからこそ、このスタイルに行き着いていると思います。年輪というのもあるかもしれませんが、これだけ色気と逞しさを兼ね備えたシンガーというのはそれほどいるわけではありません。かなり稀有な存在だと思います。場末のキャバレーで歌っているような歌姫がロック感覚で歌うなんてかっこ良過ぎます。
今じゃ酒やタバコで枯れた声で歌うシンガーはほとんど見かけません。それほど健全でアカデミックなシンガーが多くなっていると思います。それって本当に健全なのでしょうか。綺麗な声で楽譜通りに歌う。それは当たり前の事かもしれませんが、気持ち悪くってしょうがありません。カラオケの採点で満点を取るようなシンガーはつまらなくってしょうがありません。人間が歌う限り、感情、肉体によるエネルギーが譜面を超えた領域に持っていく、それこそが感動的な歌となると思います。そういう歌が歌える数少なくなってきているシンガーだと思います。
Hedonistic