2008年のアルバムです。ゲストを招いてのバンド編成での生演奏になっています。基本はギター弾き語りで完結するほどの曲になっていて、徐々にいろんな楽器が加わって盛り上がっていきます。80年代ポップスもオルタナも、ネオアコも通過してきたからこそのブリットポップ。ビートルズっぽい曲だけがブリットポップではありません。ブリティッシュロックの歴史を踏まえた上でのポップソングなのです。
1. Moi Et Mon Camion (The Eviction Song)
2. Call Me
3. Shun (Sad Eyed Days)
4. Malcolm
5. Silver Moon Ladders
6. Presume Too Much
7. Lucky Adam
8. Cover Me
9. No Bells Left To Chime
10. The First And Last Waltz
ブラックミュージックに憧れたモッズ文化を持つイギリスにとって、アメリカの
音楽 は憧れであり、イギリスの伝統
音楽 も絡めてさらに進化させて独自のブリティッシュロックを築いてきました。カントリーロック、フォークロックもパブロックの糧となりました。また他のヨーロッパの動きにも敏感で、ブリティッシュロックの歴史は良い意味での混血を繰り返してきました。その歴史の流れの先に辿り着いた、熟成されたブリットポップになっていると思います。
ビートルズの呪縛からの脱出もブリティッシュポップの宿命のようなところもあります。どちらかと言うとイギリス本国ではキンクスの方が国民的なバンドだったので、Merzの場合はキンクスに近い感覚があると思います。そう考えると、この曲の完成度は見事なもので、素晴らしい出来栄えになっています。イギリス人受けする
音楽 は必ずしも世界的に成功するものでない場合もありますので、世界的に売れていくには違う要素も必要になってくると思いますが、世界的にも優れたシンガーソングライターだと思います。
Call Me
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