2017年のアルバムで現在までの最新作になります。自分たちのレーベルSenri Recordsからのリリースになっています。日本のインディーズで自分たちのレーベルからという事で、自主制作に近い知名度になってしまいますが、ネットで積極的に告知しているので、それになりにファンがついています。
1. Train Passing Through Our Heart
2. けものみち
3. 海辺の町
4. 草がゆれてる
5. 五月の歌
ギター、鉄琴、アンデス、メロディカなどの即興合奏から生み出された音を再構築して曲としてまとめていく手法は持続しています。演奏している楽器は違いますが、ジャズに近い感覚で作曲されています。エレクトリックマイルス時代もジャムセッションをテープ編集して曲にしていましたから、マイルスに近い感じでしょうか。
全く何もないところから曲を作るというのもある意味即興に近いものがあります。どんなメロディーが出てくるのか、生まれるのか自分でも想定していない。SAMARQANDの作曲法もそうやって毎回新鮮な気持ちで作曲しています。コード進行だけ決めて、アレンジはある程度イメージが出来上がっていますが、その先は即興に近い感覚で作曲しています。即興で演奏して、その中からベストなフレーズを採用していく作業です。あらかじめメロディーが浮かんでいる場合もありますが、どうなっていくのか自分でも分からないワクワク感があるので、一人で作っていても楽しみながら制作出来ます。
アドリブの中から良いものをピックアップしていくウェザーリポートの手法を真似ています。バンドだったらジャムセッションを録音して、そこから選んでいく形になりますが、ラップトップで作っているので、ある程度形を作ってから一人ジャムセッションをしながら曲にまとめていきます。そうして出来上がる曲は飽きがこないと思っています。自分で飽きてしまったら制作活動が面白く無くなってしまうからです。ですからこのバンドのような製作法は共感が持てます。
Autumn