スペインのバンドXeraの2006年のファーストアルバムです。自主制作でリリースしています。スタイルとしては思いっきり正統派のケルトミュージックを演奏していますが、エレクトロサウンドも使っているのが特徴でしょう。しかし思いっきり正統派のケルトにユーロビート系のデジタルサウンドでさほど個性は強くありません。
1. Lliendes
2. Valsiáu De San Andrés
3. Valdescabres
4. Dúrmite
5. Elexía
6. Ñubes
7. 1934
8. Inda
9. Lloza
10. Trasmerana
ケルトフォークを演奏するバンドがデジタル楽器も使っているだけなので、90年代以降に流行ってきたケルト系バンドの一つとして、さほど個性は感じません。ただケルトミュージックとしてのダイナミズムを表現するのにデジタルサウンドが一役買っています。アコースティック楽器もメリハリがあって素晴らしい演奏なので、デジタルサウンドがそこにうまく効果を発揮しています。
しかしデジタルサウンドがユーロビート系のありきたりな音源なので聴きやすくはありますが、せっかくのダイナミックな演奏も毒がないというか、イージーリスニング的な印象を強くさせています。ケルトミュージックとしての演奏は一流だと思いますが、デジタル処理はセンスが無いというか、プリセット音源をそのまま使っているような安易さを感じます。そこがこれからの課題だと思いますが、そこまで配慮できるバンドなのかは疑問が残るところです。
Lliendes