2016年のアルバムです。前作MOMENTARYから僅か三カ月でリリースされました。とある日の午後、実家に戻り幼少期から弾き続ける古いピアノを何気なく弾いた際の録音という事で、即興に近い、キースジャレットのような演奏になっています。即興でもしっかり
音楽的なテーマを持った曲で、次の展開を思い描きながら演奏されていると思います。
1. Pale
2. Serena
3. Foe
4. Yuha
5. Mizet
6. Whit
7. Frea
8. Famile
9. Luna
10. Acari
ピアノ演奏のみの作品ですが、ピアノを弾いた時に発生するハンマーの動きの音だったり、鍵盤の木の擦れる音だったり、そうした副産物の音も効果音、バッキングのように響いています。Polaroid Pianoと同じような感じですが、音の処理の仕方は格段に上がっています。家の外を走る車の音だったり、フィールドレコーディングのようになっています。
即興
音楽というと無意識に適当に演奏するイメージがありますが、そこはキースジャレットが即興でも美しい調べを演奏する事を提示した事がありますので、その時の気分、その時頭に浮かんだ
音楽を演奏していく。演奏しているうちに次の道筋が見えてきますから、曲として成り立つのです。作曲というプロセスを踏むとこれに更に構成を思考したり、変更が加わる事になりますが、作曲というプロセスも即興に近い感覚である事が多いのです。
Full Album