2003年のアルバムです。生演奏しているギターを逆回転させたり、現在ではテープでは無いので逆回転というよりリバースという事になります。それと波形を抽出して電子音のように加工したものをつなぎ合わせた、アブストラクトなアンビエント作品になっています。それでも音源が音程を持っているのでコード感があります。
1. Limnanthes
2. Flora
3. Stomata
4. Wind_Powered,
5. No_Gasoline...
6. Becomes_Territory
7. The_Size_And_Shape
8. Evergreen
9. Surfacing
エレキギターにはボリューム奏法というのがあって、ピッキングしたアタック音のところのボリュームを抑えて、サスティーン音のところでボリュームを上げる事によって、バイオリンのような音を出す方法ですが、これもデジタル処理によって、ギターらしい特徴を無くしたサウンドに変えていく事が出来ます。普通はシンセサウンドで間に合うので、そこまで手間をかける事はありませんが、彼の場合はこの手間をかけて独自のサウンドを作り出しています。
電子音で間に合う音をあえて違うところから持ってくる事によって、電子音では得られない微妙な雰囲気を生み出す事が出来ます。イントネーションが独特になるので、普通の電子音では作れない、危うさ、儚さを演出出来ます。しかもギターは6本の弦があって指で同時に弾かない限り、同時に6本の弦が鳴る事はありません。ジャラーンというアクセントになるのです。これは電子音とは真逆にある性質であり、その微妙な違いの組み合わせの妙となります。
Limnanthes/Flora/Stomata
Wind_Powered/No_Gasoline..
Becomes_Territory/The_Size_And_Shape/Evergreen/Surfacing
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